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流されるままに。 呑んでいればご機嫌。
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ずっと手に入れたかったものを今、
手にしようとしている。

子ども。
そして一緒に生きてくれる人。

ずっと子どもが欲しくって。
一緒に子どもを持ちたい、と思ってくれる人にずっと出会えず。
妊娠できる身体かもわからないまま。

そんなんがずーっとだったときに出会った人。
どうしゃべっていいかもわからないくらい素敵な人が、なぜかわたしを選んでくれた。

アンタはオイの彼女だ。オイたちは絶対うまくいく。そんな気がする。私を膝に乗っけて、わたしの目をまっすぐ見つめて、かっこいいはずの人が、すっごい可愛い満面の笑顔でそう言った。

オイの子どもを産んでくれるか。
その人はそう言った。

この街にずっといると決めてはいなかったけど、まだ帰るとも思ってなくて、わからないけど子どもを欲しい、と思った。自分の身体で子どもを持てるのか、知りたかった。彼のことも手に入れたかった。帰るかもしれないけど、特別な存在になりたかった。

何度も帰れと言われ、アンタはいらないと言われ、別々に生きよう、と言われた。心も言葉も通じなくて、もういいや、と思いかけていた。せめて心が通じ合って、わたしを大切な、特別な、または貴重な女性だと思ってもらいたかった。そうでなければ、一生懸命一緒にいた時間が無になってしまう…。でも、それでももういいや、と思うところまで来ていた。

そんなとき、わたしの身体に、彼とわたしの子どもが宿った。
あの日は、少しだけど、前に比べてずっと彼をわかるようになってきている気がして、もし、もし、わたしと純一さんでよかったら、来てください、と祈っていた。
帰らないで。別れないで。二人は一緒にいて。そのメッセージをもって、来てくれた。

奇跡。。。

子どもを身籠ることができた奇跡。
彼と一緒にいることのできる奇跡。
授けてくれた彼は、本当に大切にしなきゃいけない。

一人の人をとても大切にして、
その人にとっても大切にしてもらうという関係。

身籠って、だんだんに、そういう関係になってきた。
手に入れたいと願ってきたことが、掌の上にある。
奇跡、なんだ。

犠牲はいつか取り返せばいい。






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