流されるままに。
呑んでいればご機嫌。
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昨日滑落を見た。仲秋の名月を愛でながら、その壁と対峙した。ついに、その壁を行くときが来た。壁にかかる梯子。気を引き締める。
望月や肚に梯子をゆく勇気 梯子に手をかける。一段ずつ、登る。普通の梯子なのに、普通ではないこの環境。どんなものなのか、一瞬肩越しに下を見る。まずい。怖さを認識してしまったら、前にも後ろにも動けなくなる。片足を上げて次の段にかけることも、次の段を掴むために片手を離すこともできなくなってしまう。この梯子で、上にも下にも動けなくなったら、悲劇だ。怖いと思ってしまったらおしまいだ。今見た光景が頭に残らないうちに、目の前の、握っている梯子に視線を移す。梯子を握っている手に神経を集中させる。怖さではなく、緊張感に変換させるのだ。必要以上に気を張り詰める。怖さを感じる隙間を作ってはいけない。そして、改めて一段一段、梯子を登る。てっぺんは、梯子を跨いで踊り場の土を踏まなければならない。躊躇したが、行くしかない。梯子にへばりつき、そのまま向こうの土の上に這いつくばる。すぐに2つ目の梯子がある。大きく息をして、梯子を登ることだけに集中する。 2つの梯子を終えると、膝が笑っていた。極度の緊張感と、そこからの解放。後ろからの月明かりが、道を照らしてくれる。いよいよ奥穂高の頂上だ。 PR |
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