忍者ブログ
流されるままに。 呑んでいればご機嫌。
[179] [178] [177] [176] [175] [174] [173] [172] [171] [170] [169]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ウイルソン株、という名の切り株がある。大きな切り株で、入口があり、中に入ることができる。
 
トロッコ道を終え、森の中を縄文杉へ向かって歩いていた。私の屋久島イメージに最も近い森の中。山道らしい道だった。トロッコ道に飽き飽きしていたので、きついと言われる道であったが、気持ちよくて嬉しくてたまらなかった。すくっと背の高い大きな木が森を作り、木々の間からは、ちゃんと光が通っていた。

少し広いスペースが現れた。そこにウイルソン株があった。

この切り株がウイルソンという外国人の名前を持っているのは、発見したのがウイルソンさんだからだそうだ。1914年(大正3年)、アメリカの植物学者 Ernest Henry Wilson 博士が発見した。胸頭周囲13.8M。伐採されたのは、一説によると、豊臣秀吉による京都方広寺建立のためであり、当時で樹齢3000年であったという。
 
ウイルソン株の中はとってもとっても静かだった。清水が湧き、祠がある。部屋に入ってきたような感覚だが、切り株だから、天井がない。見上げると空。空なのだが、不思議なことに、空に向かって伸びている木の先に空がある。生えている木を真下から見上げていている。なんと、切り株であるウイルソン株から、その木は生えているのだ。切り株の中から若い木-とは言っても樹齢300年ほどと言われているが-を見上げるのに飽くことがない。その不思議な視覚。その生命力。ウイルソン株は、不思議な不思議なパラレルワールドだった。
PR

コメント


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字


トラックバック
この記事にトラックバックする:


忍者ブログ [PR]
カレンダー
08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
フリーエリア
最新CM
最新TB
プロフィール
HN:
AKIKO
性別:
非公開
バーコード
アナログ時計【トランプ】
お天気情報
忍者アド